名探偵コナン第52話「霧天狗伝説殺人事件」のあらすじ・感想

どんな話?

森の中で道に迷った小五郎一行は、コナンが見つけたお寺に一泊することになった。
寺の名は、山泥寺。寺は宿坊を兼ねており、妙に商売っ気のある天永和尚をはじめ、修行僧四人で切り盛りしていた。
寺の中を案内されていると、鍵のかかった部屋を見つけたコナン。「修行部屋」と案内されたその部屋は、縦に長い作りになっており、壁には漆が塗り固められている。
壁の一部が補修されている理由を尋ねると、「ある事件がきっかけ」だと話し始めた秀念。それを寛念に遮られてしまい、理由は聞けずじまいとなった。
夕食の席で、天永和尚が口を滑らせた「霧天狗伝説」に話題が及ぶ。霧天狗は、若い女性をさらうという。
小五郎が名探偵だと知ると、修行僧たちは「あの事件」の解決を求めるが、和尚の一喝でその場は解散となってしまった。
夜中、トイレに向かう蘭に付き添わされた小五郎とコナン。蘭のイタズラで小五郎が叫ぶと、寛念が飛んできた。
翌朝朝食に向かうと、和尚と寛念の姿が見当たらない。とそのとき、寺中に寛念の叫び声が響き渡る。現場に駆け付けたコナンの目に映ったのは、修行部屋の天井につるされた、天永和尚の死体だった。

みどころ

#個人的ベスト10

山寺にまつわるおとぎ話と、殺人トリックを組み合わせたオールドスクールなミステリー色の強い回です。
ミステリー好きとしては、1時間枠で描いてくれたことがうれしいポイント。
この話のキーは、「修行部屋」と「滝」です。
寺の建っている特異な環境と、世俗を離れた山寺にある異質な修行部屋をうまく使ったトリックは、ダイナミックでワクワクする仕掛けでした。
また容疑者を絞り込むためのヒントもうまく仕込まれています。前半パートを丁寧に観ていれば、中盤で犯人がわかっちゃう・・・かも。

#天永和尚

この事件の被害者ですが、前半パートでの印象が強すぎるキャラ。
まず声優が、90年代のアニメファンにとっては「ドラゴンボールのナレーター」でおなじみの、八奈見 乗児さん。
他にもいろいろなアニメで主要キャラの声優を担当されているため、印象に残りやすいキャラクターですね。
寛念さんのリークによると、水着の女性に目がない、とのこと笑。
行動についてもかなり異質です。およそ寺の和尚というイメージとはかけ離れた、宿坊ビジネスに意欲的な対応。
一泊精進料理付きで1万円(子供は8,000円)。価格設定は、山の中で唯一の宿泊場所という環境から、適切な価格設定だと推察します。
修行僧に寺を案内させるなど、一応ユーザー体験も設計されているようです笑。
(ただし、掘られたら困る過去に触れられやすいオリエンテーリング設計は、見直しの余地あり。死んじゃったけど。。。)

#阿笠博士の発明

小型スピーカー型ボタン。
蝶ネクタイ型変声機を通じて、ワイヤレスで音声が送れる仕様となってます。
この後、頻出となる発明品です。

#ひとこと

トリックのダイナミックさが見どころ。事件現場の山寺の異質さをうまく利用して、違和感ない演出となってます。
初期コナンは秀逸なミステリーが豊富だなあ。

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